僕より強いお姫様

すーごく遠かった…。
やっとたどり着いた、僕たちの家。

と思ったら、ソファにまるまって、
すでに…ちかはウトウトしてる。

あーもう。
ここで寝たら、僕連れて行けないよ。
ちか?起きて?風邪ひいちゃうから。


もう…動きたくない。
ナオちゃんも、ここで寝よ。
と、ニコニコと腕を広げる。


ずるいのは、ちかでしょ。

広げた腕に、収まってみると、
僕を小さい子のように、いい子いい子して
はふん。と、幸せそうに笑う。
目はあいてないけど…。


仕方なくそのまま抱きしめられてると、
クウクウと寝息をたててしまった。

そっと、腕を抜け出して。

なんとか、寝支度を整えてあげた。
寝てる体って、ほんと重い…。

でも、こんな時だけだから。

僕が…ちかの面倒みてあげられるの。

ソファの隣に、クッションあるだけ敷いて。
ちかに、毛布掛けてあげて、隣に一緒に
まるくなる。


明日起きたら…こんなとこで寝てって…
怒るんだろうな。

やだなぁ…。

でも、やっぱり一緒に寝るとあったかい。

眠るちかに、キスをした。

全然起きないから、悔しくなって、
もう一回キスしてみた。

ナオちゃん…。と、ふにゃふにゃ言って
また寝てしまう。

かわい。へへへ。


明日起きても…

あんまり怒らないでね、僕のお姫様。








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