大好きだったよ。
教師っぽい口調で少し前を歩く先生。

その背中を見ながら歩くのが私の楽しみだ。

「ほら、着いたぞ。」

「ありがとね、先生。」

「美優、しんどくなったらおいで。」

そう言って優しい顔をして笑う先生。

「なーに言ってんの!しんどくなんてないよ。

じゃあね!」

もう。

その顔が離れられなくするんだよー。

ばかー。
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