君と運命の恋をもう一度
「ねえ、未波菜。どうしてあの日、あの時あの場所にいたんだ?」
返事なんてわかり切っているが、俺は何度目かのその問いを彼女にした。

そう、あの日携帯を見つめていた俺の目の前には、彼女が立っていた。

「さあ?なんでだと思う?」
いつも通りの君の答え。今日はすこしだけ意外な言葉を言ってみよう。

「予知とか言うんじゃないだろうな?」
抱きしめられていた俺は、グイっと手を引いてベッドに押し倒すと、上から彼女を見下ろした。

「そうよ。私にはあなたの未来がみえるのよ」
俺の事を愛しそうに見つめる、その昔と変わらない瞳に口づける。


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