君と運命の恋をもう一度
「目的は何?私をどこかに連れ込む事?それがあなたの成功になるの?」
「まあ、そうだな。連れ込むより連れ込んで欲しいけどね」


最低な俺の発言に、その女は大きく息を吐いた。

「こっちよ」
歩き出した女に俺は、いまいち状況が理解できずに立ち尽くした。
「早く来て。あなたのお友達が見てるわ。それに濡れるわよ」
その言葉に、俺は慌てて女の後を追った。

一緒にタクシーに乗り込み、10分ほどでついた、3階だてのこじんまりとしたマンションの2階。
それが彼女の部屋だった。
築年数は新しくないだろが、きれいに整えられた1LDKの部屋。


それが俺と君の家になった。

俺にとっての初めての、心から安らげる家。
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