うそつき
うん、めっちゃ可愛い。


天使だ。


甘いものはあんまり食べない僕としては、あまり作らないものだったけど上手にできてよかった。



作った甲斐があった。



「唯兎くんは食べないの?」


「僕はいいよ。さっき味見で1つ食べたから」


「そなの?美味しいね。ありがと」



果乃はペロリとケーキを食べ終えてしまった。



果乃は満足したのか皿を流しに持っていくと、ソファに移動した僕に抱きついてきた。



果乃は僕に顔を押し付けると、甘えた声を出した。



「ん〜」


「ん?どしたの?」


「唯兎くんもぎゅーってして?」




果乃の甘えたおねだりに負けて、抱きしめると果乃は僕の首筋に顔を埋めた。



「今日は一緒に寝たいなぁ〜」


「ん、いいよ」



首筋に口を当てたまま喋るからくすぐったい。



「ピアス、つけてくれてるんだね」


「うん、気に入ってる。可愛いし、果乃が選んでくれたし」


「えへへ〜」



果乃は僕のピアスを触ると、僕の唇にキスをする。


なんか、甘えがいつもより強い。


…ケーキに入れたお酒がアルコール飛んでなかったのかな。


やらかした…。



「果乃?頭痛くない?」


「ん〜?なにがぁ〜?」



これは本当にダメだった。


何やってんだろ…。




「果乃、今日は寝よっか?」


「えー、なんでぇ?


もっと遊びたい〜」
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