うそつき
……ん?


そんなの当たり前でしょ?


私は女の子だし、唯兎くんは男の子でしょ?


他に何があるっていうの?


ほえ?



「…?」


私は唯兎くんに意味がわからないといった風に首をかしげると、大きなため息をつかれた。




「はぁ…、そういうこと、他の奴にはしちゃダメだよ?…変な期待をさせかねないから」



なんかよくわからないけど、とりあえず頷いておいた。



「あ、そういえばどっかわかんないって言ってたよね」


「…あ、ここ」



そして勉強会はまもなく再開。



その日、二度と唯兎くんの寝顔を見ることはなかった。
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