うそつき
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「果乃ちゃんの曲作り見てみたい」


ユキちゃんにそう言われて、私は今、めちゃくちゃ緊張した状態でギターと白紙の譜面持ってます。


いや、ね?


新しい曲の歌詞はできてるんだよ?


コンセプトも決めてあるの。


なんとなくこんな感じになるだろうなっていう想像もあるの。


でもね?


みられてるとしにくい…。



そんな緊張を抱きながらも、なんとなく作業を進める私。



そしていいと思ったメロディが見つからない泥沼に入った私。



いや、なんとなくっていうのはあるんだよ?



でもね?この曲の曲調じゃなさそうなのね?


だから録音してストックはしておくんだけどさ?


なんかよくわかんない曲になりそう。



元が厨二病っぽい歌詞だから余計難しくて…。


そして私はバテて布団に潜り込み、死にました。



「あれ?果乃ちゃん?」


「今日はダメな日なの〜…」


「そっかぁ」



あー、待って?


カバーする曲のハモリ撮ってない…。


そっちならできるかな?



そう思って、パソコンを立ち上げ録音機材をセットすると、ユキちゃんはなんとなく察したのか、一切の音を立てなくなった。
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