うそつき
Chapter 2
「で?その、同居の女の子とはどうなった?」
「へ?」
「へ?じゃねぇ。アホみたいな声出してんじゃねぇよ」
苦笑いで俺のことを見ているこの男、沢城和馬。
この学校で一番人気のバンド『White liar』のギター担当。
この学校は長い歴史を誇る私立高校。
音楽に力を入れている面もあり、バンドや、吹奏楽の派手さも他校とは比べ物にはならない。
『White liar』は、どこかの中学校で結成され、そのメンバー全員がこの高校に進学、瞬く間に人気になったもの。
そこに和馬が入ったのだ。
ルックスよし、成績よし、運動神経よし、の三拍子揃ったモテる男を具現化したような男。
それが沢城和馬。
背が小さくてどちらかというと童顔、成績も運動神経も並にしかない僕とは雲泥の差だ。
そして、今、僕は学校にいます。
昼休みです。
バンド部の部室にいます。
軽音部ではなく、バンド部です。
バンド部員ではありません。
僕の音楽の経歴を知った誰かがこいつに教えたらしい。
つまり、勧誘されてます。
いや、話の内容は思いっきり逸れてるけどね?
「その、なにちゃんだ?かのちゃんだったか?どうなんだよ」
「顔もほとんど見てないし、ほとんど喋ってないよ。現状は声が可愛いことぐらいしかわかってないでーす」
「ふーん、まだまだだな」
「あー、あとみかんゼリーが好きだって」
「へぇー、今度買っていくわ」
「さんきゅ」
「てか、その調子で大丈夫なわけ?ばあちゃんとの約束守れねぇんじゃねぇの?」
「一応期限はないけど、早ければ早いほど嬉しい、とは、いわれたよね…無理かも」
僕の口から乾いた笑みがこぼれた。
「へ?」
「へ?じゃねぇ。アホみたいな声出してんじゃねぇよ」
苦笑いで俺のことを見ているこの男、沢城和馬。
この学校で一番人気のバンド『White liar』のギター担当。
この学校は長い歴史を誇る私立高校。
音楽に力を入れている面もあり、バンドや、吹奏楽の派手さも他校とは比べ物にはならない。
『White liar』は、どこかの中学校で結成され、そのメンバー全員がこの高校に進学、瞬く間に人気になったもの。
そこに和馬が入ったのだ。
ルックスよし、成績よし、運動神経よし、の三拍子揃ったモテる男を具現化したような男。
それが沢城和馬。
背が小さくてどちらかというと童顔、成績も運動神経も並にしかない僕とは雲泥の差だ。
そして、今、僕は学校にいます。
昼休みです。
バンド部の部室にいます。
軽音部ではなく、バンド部です。
バンド部員ではありません。
僕の音楽の経歴を知った誰かがこいつに教えたらしい。
つまり、勧誘されてます。
いや、話の内容は思いっきり逸れてるけどね?
「その、なにちゃんだ?かのちゃんだったか?どうなんだよ」
「顔もほとんど見てないし、ほとんど喋ってないよ。現状は声が可愛いことぐらいしかわかってないでーす」
「ふーん、まだまだだな」
「あー、あとみかんゼリーが好きだって」
「へぇー、今度買っていくわ」
「さんきゅ」
「てか、その調子で大丈夫なわけ?ばあちゃんとの約束守れねぇんじゃねぇの?」
「一応期限はないけど、早ければ早いほど嬉しい、とは、いわれたよね…無理かも」
僕の口から乾いた笑みがこぼれた。