うそつき
Chapter 8
前回、中間テストではなかなか頑張りました僕ですが。


個票を渡され順位を見たところ、全て一桁でした。


ということで調子乗ってあまり勉強してない僕です。


1週間後にはテストです。


うん、やっぱそろそろ勉強しよう。


期末で補習になったら僕の夏休みが消えてしまう。


そんなことになったら…。


頭に浮かぶのは家でギターを弾いて待ってる女の子の笑顔。


よし、勉強しよう。







────これが3週間前の話。


テストなんてとっくに終わって夏休み。


結果としては学年で5位まで浮上。


無事、補習にも呼ばれず、家で毎日ゴロゴロしてます。



今日は、果乃との約束を守る日。


『録音機材が揃った地下室に連れて行く』



「ねぇ、唯兎くん。地下室ってどれくらい広いの?」


「んー?30畳ぐらい?もっとあるかな?」


「ひろ…」


「まぁうちで一番広い部屋だからね」




そんな会話をしながら地下室へつながる階段を進む。



そういえば最近、ピアノ弾いてなかったかな。


弾いてみようかな。



地下室のドアを開けると、だだっ広い部屋が。


所狭しと楽器が並び、奥には録音室に続くドアがある。
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