うそつき
Chapter 9
「唯兎、果乃を家から出せるようにしなさい。
今から1ヶ月以内に」
朝一、柚月が僕にそう告げた。
「は?なんで?無理じゃない?」
今までゆっくりできる範囲で進んできた果乃が急に家から出られるはずがない。
部屋から出るのと、家から出るのはだいぶ違う。
明るさも、空気も、色合い、世界観だって部屋の中とは全く違う。
なのに、そんな簡単に外に出せなんて…。
無理でしょ…。
「いいから。唯兎ならできるはずよ?あなたがやらなきゃ誰がやるっていうの」
「いや、だから…」
「そうしなきゃいけない理由があるの。私がお願いしてるんだから頑張りなさい」
お願いしてるようには聞こえません。
それに、柚月さんの女王様感が増してませんか?
和馬さん、甘やかしすぎですよ?
「なんでまた急に」
「唯兎に言う必要なんてないわ。黙ってそうしてればいいの」
────果乃と付き合い始めてから1ヶ月。
和馬と柚月とバンドのメンバーには付き合ってることを報告しました。
したところ、全員から反感を買いました。
和馬からは、
「あんなん悩んでてあっけなく付き合うのかよ!本気で相談に乗ってやった俺の立場は!?」
と言われ、柚月には、
「は?あんたなんかに果乃の彼氏が務まるわけないでしょ、絶対認めない」
今から1ヶ月以内に」
朝一、柚月が僕にそう告げた。
「は?なんで?無理じゃない?」
今までゆっくりできる範囲で進んできた果乃が急に家から出られるはずがない。
部屋から出るのと、家から出るのはだいぶ違う。
明るさも、空気も、色合い、世界観だって部屋の中とは全く違う。
なのに、そんな簡単に外に出せなんて…。
無理でしょ…。
「いいから。唯兎ならできるはずよ?あなたがやらなきゃ誰がやるっていうの」
「いや、だから…」
「そうしなきゃいけない理由があるの。私がお願いしてるんだから頑張りなさい」
お願いしてるようには聞こえません。
それに、柚月さんの女王様感が増してませんか?
和馬さん、甘やかしすぎですよ?
「なんでまた急に」
「唯兎に言う必要なんてないわ。黙ってそうしてればいいの」
────果乃と付き合い始めてから1ヶ月。
和馬と柚月とバンドのメンバーには付き合ってることを報告しました。
したところ、全員から反感を買いました。
和馬からは、
「あんなん悩んでてあっけなく付き合うのかよ!本気で相談に乗ってやった俺の立場は!?」
と言われ、柚月には、
「は?あんたなんかに果乃の彼氏が務まるわけないでしょ、絶対認めない」