うそつき
Chapter 10
朝から騒がしい目覚ましの音で目を覚ました。


時計を見ると11時。



どうやら目覚ましはぶっ壊れてしまったらしい。



「…寝すぎた」






あれから1週間。


柚月と約束してちょうど1ヶ月たった。


果乃は案外すんなりと外に出れて、散歩に行こうと約束したけど、まだ出かけれていない。


今日、行こうと早起きしようとしたのに。



とりあえず、果乃の部屋へ行こう。



服を着替えると果乃の部屋に向かった。



コンコンコン



「果乃、ごめん、寝坊した」



…。



声が返ってこない?


どしたんだろ。


寝てるのかな?



「果乃?開けるよ?」



ガチャ



ドアを開けて中を見ると、誰もいない。



ん?どこ行ったんだ?



リビングかな?



いつも遅かったら起こしに来てくれたりしたのにな…。



そんなことを思いながらリビングへ向かう。



「か、…は?」



「おはよう、唯兎。案外遅かったわね」



果乃の名前を呼びながらリビングに入ると、そこには柚月と千都が。



優雅に椅子に腰掛け紅茶を飲んでいる。



「な、んで?」



え、めちゃくちゃパニックなんだけども。



なんでここにいるの?



果乃は?



しかもなんでこのセットなんだ?



柚月はいつも和馬じゃ…。
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