うそつき
────



「果乃ちゃん」


「おばあちゃん…久しぶり」


「久しぶりね、外、でれたのね」


「うん…」



姉さんの三回忌。


アメリカに住んでいたおばあちゃんも日本に来て、姉さんに会いに来てくれたらしい。



姉さん…あやちゃん…ごめんね、私のせいで…。


私が素直になっていれば、あんなことにはならなかったのに…。


あやちゃんの気持ち、気づいてたの。



知ってたの。



黙っててごめんね。



でも、やっぱり、千都は渡したくなかったの。


あやちゃんに勝てるところはそこだけだと思ったの。



ごめんなさい…本当に。




私はお墓から離れて、咲良のボディーガードさんと一緒に車に戻った。



このままあそこにいたら泣いてしまう気がした。



本当は、お父さんとお母さんのお墓にも行こうと思ってたんだけど…。



やっぱ無理だな…。



「すいません、しばらく1人にしてください」



「わかりました、何かあったらお声掛けを」



私はコクリと頷いて車に入った。



静かに涙が流れる。



やっぱり、素直になっておけばよかった。



姉さんが




────千都のことが好きだと、知っていたのに。
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