ラッキーナンバー
 


で、でも…

そしたら茉莉華の好きな人って…?



「私、告白されたの、4組の中山くんに」



中山くん…って…



「ごめん、誰?」

「中山くんだよー!あの、サッカー部の中で1番かっこいいって有名の!」



それを聞いても、やっぱりさっぱりわからない。

どうやら私は"有名"なことに疎いみたい



「それでね、OKしちゃった」

「えっ!!?」

「きっとね、好きになれると思うんだ。だって中山くんすごく紳士だし、優しいんだよ」



だからって…

茉莉華はきっとまだアキくんのこと、好きなはずなのに…



「本当に、それでいいの?」



私が聞くと、茉莉華はうんと頷いて笑った。



「おめでとうって、言ってくれないの?和音」



だって…



「…おめでとう」

「ありがとう」



なんか、茉莉華が無理してる気がするんだもん

だから素直に喜べないんだ。



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