ラッキーナンバー
「楽しみだねー!」
「いいのかな、僕なんか混ざって」
「なーに言ってんだよ
大勢で楽しもーぜ!な、聖斗っ」
「…………あ゙?」
学祭当日、目の前にいるのは
茉莉華と、大好きなくるめくん、ついでにアキくんと、明らかに不機嫌そうな志築くん
それから遅れて…
「うーっす」
茉莉華の彼氏の中山くん。
「あ、今日はどーも。自己紹介とかカタイのいらねーよな?つーかみんな俺のこと知ってっしょ?」
中山くんが髪の毛をイジりながら堂々とそう言う。
思わず周りのみんなはポカンと口をあけていた。
だって、茉莉華が言うには
確か優しくて、紳士で…
なのにこの男の人は何だ?
人の彼氏を悪く言うつもりはないけれど
だって、遅れてきたくせに謝りもしないし、自己紹介もなし
さらにはかなり目立つ金髪の髪と、これでもかってくらい下げた制服のズボン
こんなに目立つ男の人、何で今まで知らなかったんだろうって不思議になるくらい
ってか顧問に怒られないのかなって心配になるくらい
あまりにも茉莉華から聞いていたイメージと違いすぎて、本当にこの人が茉莉華の彼氏なんだろうかと疑いたくなった。