ラッキーナンバー
今日にしたって
何であいつと二人で回りたいなんか…
あー、そうだ
あいつの嫌がる顔が見たくて…ってそれじゃ俺変態じゃねーか!
たぶん、もっと他の理由が…
「あの、さ」
そう、もっと他の理由…
例えば
「志築くんって、坂下さんのこと好きなの?」
そう、好きとか…
「………………」
は?
「っはぁ!?ありえねーだろ、誰があんなバカ女!!!」
あまりにもあり得ないことを言ってくる男に、大声で否定した。
「そうなんだ」
「当たり前だろ、死んでもねーっつの」
堂々とそう言い放って、暗闇から出た。
廊下に出てみても、見覚えのある顔は見当たらなくて
だからきっと俺たちの後に入ってった二組はまだ中だ。
それを確認してか、男がとんでもないことを言い出した。
「じゃあ、僕が坂下さん後夜祭に誘ってもいいよね?」
「は?」