ラッキーナンバー

花火のあとには

 


「ほんとはね、中山くんがあまりにもしつこくて…だから仕方なく付き合うことにしたの」



教室の後片付けをしながら、茉莉華が言う。

辺りはすっかりオレンジ色で、あっという間に学校祭は終わってしまった。



「本当にアキのこと好きだって思い無くしたかったから、ちょうどいいかなぁって」

「でも、もうその必要無くなったんでしょ?」



私が聞くと、茉莉華は照れくさそうにうんと頷いた。



「やー!よかったね!!」



今度は心から喜べる



「おめでとう、茉莉華」

「ありがと和音っ」



ふふふと二人で笑い合う



「でも、中山くんには幻滅したなー」

「なんで?」

「だってね、やっぱり中山くんとは付き合えないって言ったらなんて言ったと思う?」



茉莉華の質問に、首を傾げる



「俺も他に可愛い子見付けたし、いーよ別に、じゃーねー…って!軽すぎ!アキよりたち悪いよ」

「ははっ」



アキくんが聞いてたら、俺は軽くないって、言うんだろうなぁ



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