ラッキーナンバー
茉莉華に付いて行って着いた先は8組。
1組と8組って…
端と端じゃん…
「くーちゃんっ!」
「ちょっ…茉莉華!まだ心の準備がっ!!」
教室に向かって叫ぶ茉莉華の口を慌てて抑えた
「………………」
教室からは返事がなくて、とりあえず一安心。
急いで茉莉華の口から手を離す
「っぷは
もう、和音なにすんのさぁ」
「ごめん、ついっ…」
「……茉莉華?」
聞き覚えのある声に、体が固まって振り返ることが出来なかった。
たぶん今私の後ろにはあの人…
「あ、くーちゃん」
「どしたの?こんなとこで」
「えっとね、友達が用あるらしくて…ほら和音、くーちゃんだよ?」
「……………」
無理無理無理無理無理
無理ですって!見れませんって!
「和音?」
返事がない私の顔を茉莉華が覗き込む。
「あ、その傘…」
私が握りしめている傘を見て、男の人が言った。