ラッキーナンバー

　


どうしよう…

自然な笑顔って、どうすれば…



「和音、えがお!」



わかってるってば、えっと…

自然に…

自然に…



「ニカッ!」

「にか?」



私の口から出た言葉と、不自然な笑顔に、くるめくんが首を傾げる。



「ちょっとそれ、口に出していい音じゃないから!!」



すかさず茉莉華からまた指摘を受けた。


だめだ、緊張して

二人になる場面なんて、今までだって何度もあったのに

やっぱり慣れないよ



「もう、連れてっちゃっていーよっ」



茉莉華がﾄﾝと私の背中を押す



「じゃあ、行こっか」



にっこりと自然な笑顔を私に向けるくるめくん



「は、はいっ!」



まさにそれは、天使の微笑みそのものだった。