ラッキーナンバー
 


グラウンドにつくと、もう既にたくさん人がいて

今日のために作られた大きなタイマーが、カウントダウンを初めていた。

花火開始まであと15分

生徒会の人達がマイクを使ってグラウンドに作られた特設ステージで何かをしゃべってる



「ここ、座ろうか」



くるめくんが空いているベンチを指差す。



「うんっ」



そこに並んで腰かけた。



「そういえば、アキと茉莉華、付き合ったってね」

「ね!良かったよねー!」

「ほんと、あの二人は小さい頃から不器用で、やっとかって感じだよ」



ははっ、とくるめくんが笑いながら言う。

三人は、幼なじみなんだっけ



「でも、好きな人と一緒になれるって、すごいと思う」



真っ直ぐに、前を見ながらそう言う



「そうだよね」



二人を幼い頃から知ってたくるめくんは、私よりきっとすごく嬉しいはず



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