ラッキーナンバー
「ねぇねぇ和音ー
和音と高嶋くんって、随分と仲良いみたいだけど、どういう関係?」
「え?」
準備体操をしながら、茉莉華が私に聞く。
今日は1時間目から体育で、でもさっき隆が色々勝手なことしゃべってたせいで
みんな授業に遅れるハメになった。
「私と、隆は幼なじみだよ
小学校の頃から一緒だったの」
うーん、と伸びをする。
これから、遅刻した女子全員でグラウンド5周。
「すごく仲良しで、毎日遊んでたくらいなんだけど…でも隆が転校しちゃって、それっきり会ってなかったんだ」
「そうなんだぁ」
実際、何年ぶりかな?
「それとね、実は私の…初恋の人」
あの、最後のお別れをしてから…
「えーっ!でもさぁ、あっちの方が和音のことすごく好き好きオーラ出してない?」
「そうかなぁ?仲良かった友達だから、はしゃいでるだけじゃないの?」
もし隆が私のことを好きでも、私は今は何とも思ってないしなぁ
だって、ちゃんと新しく好きな人ができたんだから…