ラッキーナンバー
この男、志築聖斗は、くるめくんなんかとは正反対で
人のことバカバカ言うし、変なことには巻き込むし、ほんと悪魔みたいな男
それに比べてくるめくんは優しいし、カッコイイし、もう…天使?みたいな
「はぁ…」
「おい、人の顔見てため息ついてんなよ?」
そりゃため息も出ますよ
このナルシスト男
「……………」
―ブシャァアッ
いきなり隣の蛇口がこっちに向いて水が噴射した
「わっ…!なにすんのさっ!?」
慌てて隣を見ると、私に水をかけた張本人が少しも悪気のない顔で立っていた。
「…なんとなく?」
「はぁあ!?」
最低!ガキ!ありえない!
「もー!!濡れたじゃん!!!」
「へー、保健室でも行けば着替え貰えんじゃね?」
超人事だし!!
誰のせいでこんな状態になってると思ってんの!?
あんたのせいだっつーの!!!
私は志築くんを思いきり睨みつけてから、ドスドスと足音を立てて保健室に向かった。