ラッキーナンバー
あの日、俺は今日こそずっと好きだった和音に告るんだって、気合いが入ってたんだ。
和音を呼び出して、勇気を振り絞って言った。
『俺…さ
ずっと和音のこと好きだったんだ。
だから、俺と付き合って欲しいんだっ!!!』
少しトラックの音がうるさかったけど、きっと俺の想いは和音に届いたはずだ!
俺はそう、思ってたけど
肝心の和音の答えは…
『ごめん』
―ブロロロロ…
『ないから』
―ブォン ブオン
『行って?』
惨敗…だった。
つーか"ない"って、恋愛対象外っつーこと!?
「だから俺は、絶対カッコよくなって、もう1回和音に告白するって…「え、ちょっと待って」
過去の思い出を語り終えた隆の、次の言葉を制止する。
だって…私……
「そんなこと、言ってない」
だって私だって、隆のことが好きだったんだから。