ラッキーナンバー
 


「それじゃあどうぞ!!!」



生徒会長の声と共に、女の子たちが一斉に男子の元へと向かう。

私は志築くんを目でさがしてみるけど、見つからない



「和音、そういえばさっき志築くん電話しながら体育館出てったよ?」



茉莉華が私を見て、そう伝えてくれた。



「本当?ありがとう」

「がんばって!!!」

「うん」



こんな時もさぼりかよ、なんて呆れながら

私も体育館を出る。



「どこ行ったんだろう…?」



だけど学校中さがしてみても、一向に見当たらない。


ハァとため息をついて、教室の窓から外を眺めてみると、意外にもアッサリと志築くんを見つけることが出来た。


外靴に履き替えて、志築くんが立っていた所まで向かう。

志築くんは未だ電話をしたまま校門の前につっ立っていた。



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