ラッキーナンバー
マイペースな彼女
「和音ちゃんっ、私は芹来(セリラ)って言うの、よろしくね」
うふっ、と首を傾けて私に笑いかける志築くんの彼女…芹来さん。
「は、はい」
今、私達は4階の廊下を歩いていた。
なぜか私は、好きだった人の彼女に学校の案内をしている。
「ねぇ和音ちゃんって、聖斗と仲いーの?」
「えっ、あ、いえまさかっ!仲良いわけがないです!!」
「そうなの…?」
シュン、とした顔で芹来さんが私を見る。
もしかして、先生が言ってたことを気にしてるのかも
「先生の言ってたことは、嘘ですから!ただクラスが同じで、席が前後だったってだけで、全っ然仲良くなんかないです!!」
そりゃあそうだよ
彼氏と仲良くしてる女がいたら、誰だって嫌だよね。
それに、本当に仲が良いわけじゃないし
ただ、KINGとQUEENで、学年1の天才とバカで、同じクラスで…ただ、それだけ。
「なんだぁ、そうなの」
私が否定すると、芹来さんはなぜか残念そうに眉を下げた。