ラッキーナンバー
「う、うん…」
くるめくんに会うのは、告白されたあの日以来で、なんだか気まずい
目を合わせることができなくて、私は下を向いた。
「ははっ、そんなあからさまに嫌がられると傷つくなあ」
「いっ、嫌がってなんか…!」
本当に、嫌がってなんかない。
慌てて顔を上げると、くるめくんの目があまりにも綺麗で、優しくて
少し、ドキッとした。
「ありがとう」
私、フッちゃったのに…
なんで?
「お礼言われることなんて、私、何も…」
「そういえば坂下さん、好きな人がいるんでしょ?」
「え?」
なんで、それをくるめくんが…?
私言ってないのに…
ドクン、と一度胸が鳴る。
「それで、その人にはすごくラブラブな彼女がいるって…」
まさか…
「アキが。」
やっぱりアキくんかぁあ!!!
勝手にベラベラと話して帰ってったよ、と苦笑いでくるめくんが言った。