ラッキーナンバー
「和音ちゃん、」
タクシーに乗り込み、窓をあけて芹来さんが私を呼ぶ
「和音ちゃんは自分の幸せだけを考えて、自分に素直に生きてねっ」
自分に素直に…
『素直になれば、きっと上手くいく』
くるめくんも、言ってた。
…きっと、私に足りないのは素直さなんだ。
「芹来さん、私…さっきの話、いいと思います」
気付いたら、そんなことを口にしていた。
志築くんがもし私の彼氏だったら…
きっと、それが私の幸せ。
「ふふっ、そう」
芹来さんは嬉しそうに笑って、
「じゃあまたね
和音ちゃん、聖斗」
そう言うと、アメリカに戻って行ってしまった。