ラッキーナンバー
 


とりあえず奇跡的にポケットに入っていたハンカチを左足にぐるぐる巻き付ける。

そのまま上靴を履くと、まだ十分痛かった



「無理無理無理
絶対頑張れないし!」



でもテレビが…っ



「坂下さん?」



え…

その透き通るような声は…

直ぐ様隣を見る



「やっぱり、坂下さんだ」



そこには、ニッコリと微笑むくるめくんがいた。



「くっくくくくるめくん!!」



ビックリして思わず立ち上がる

その衝撃で、ズキズキと左足に痛みが走った。



「はっ、始まるねー体育祭!」

「うん、お互い頑張ろうね」



"お互い頑張ろうね"

その言葉が、私の頭の中に何度も何度も響く…

くるめくん、あなたがそう言ってくれるのなら

私はなんだか頑張れる気がします!!!



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