ラッキーナンバー
「頑張ろう!頑張ろう!!」
自分に言い聞かせるように何度もそう言って、両手をぐっと握り締めた。
「うん」
くるめくんとテレビのため…
坂下和音、頑張ります!
「…おい、いつまでまたせんだバカ女」
せっかくの二人の空間に、ジャマな声が乱入する。
「…そういえばくるめくん!あのね」
「おいシカトかコラ」
私はキッと志築くんを睨みつけた。
何で、ジャマすんのさ
「あ?そんな顔しても怖くねーっつの」
不細工さが増すだけだ、と付け足す志築くんを殴りたい衝撃にかられたけど
くるめくんがいるから、必死に右手の拳をおさえた。