ラッキーナンバー
犯人は誰だ
二人三脚やら
借り物競走やら
色々な種目で、私たちはとにかく走りまくった。
次はいよいよ決勝…
「2000メートル走だな」
隣で腰に腕を付けながら、志築くんが言う。
いや、2000メートルって…
明らか走らせすぎでしょ
だって授業でだって1000メートルしか走らないのに、その倍って!!
「私、頑張れる気がしない…」
てかもう、足が限界です。
見たくないけど、わかる
きっと靴の中は血でヌメヌメしていて、チャプチャプと音がしそう。
考えただけでも、痛い。
ってか既に痛い!!!
「馬鹿野郎!死ぬ気で走れ!!」
アンタはPS3のためにそこまで熱くなれるんですか
へー、知らなかった。
もう冷めきってしまっている私の心は、再び熱くなることはなかった。