ラッキーナンバー
「じゃ、飲みもん買ってくっから
まぁせいぜい頑張れよ」
志築くんは席を立ち上がって出て行った。
ほんと、人を見下すような言い方しか出来ないんだから
「よし、がんばるか!」
でも、目標が出来たからやる気も出てきた!
あ…もしかして志築くん
私のやる気を出すために…?
「まっさかぁ!」
あの男はきっとそんなことまで考えてない
それに、今考えてみればジュース1本おごりだなんて、結構セコいし
まぁ私だってちょうどノドかわいてるし、1問くらい頑張って解いてみよっかなぁ…
教科書の問題を見て、必死に頭の中で答えを探す
…この問題、難しいな
そう思って次の問題に目を移してみても、さっぱり答えはわからなかった。
「やばい!解けないっ!!」
一人教室で頭を抱えながら
自分の頭の悪さを、改めて認識した。