ラッキーナンバー
…………え?
「なっ、何で!!?」
「この間の小テストで、お前赤点だったろ、だから」
まっ…まぁ確かに、確かに赤点だったけども!
「補習があるなんて聞いてないよ」
「今言った」
なんつー大人だ!!!
先生は私に背を向けて、今度は机に伏せている志築くんの元に向かった。
「おいお前もだぞ、ちゃんと来いよ、補習」
そしてバシッと丸めた冊子で志築くんの頭を叩く。
「………んぁ?」
どうやら寝起きらしい志築くんは、頭をかきながら目を細めた。
って…え?志築くんも?
だって志築くんって一応学年一頭がいいんじゃ…
「つーわけで、赤点とった二人は必ず補習出ること、出なかったら全部成績1な」
なっ…!
なんですって!?
サボる気満々だったのに!
何でただでさえ貴重な夏休み1週間も勉強しなきゃなんないの!?
しかもよりによって志築くんと一緒なんて!