ラッキーナンバー
「…わのんによく似合う
おばあちゃんに似て、美人だからね…」
おばあちゃん…
名前、あってる!!!
「ありがとう」
私はしばらくそのかんざしをながめてから、おだんごにした頭に刺した。
「似合うかな?」
「あらーっ可愛いじゃないの」
「うん」
お母さんとおばあちゃんにほめられて、上機嫌でいると
私の携帯が鳴った。
この前アドレスと番号交換したから
きっと、くるめくんかな!
そう思って画面を見ると、そこには"非通知"の文字
「誰だろ?」
誰からかと疑問に思いながら通話ボタンを押した。
「もしもし?」
『………………』
聞いてみても、返事はない
「もしもーし!」
『………………』
イタズラ電話かと思って切ろうとすると、電話から小さく声が聞こえてきた。
「もしも『……坂下…わおんさん?』
「はい?」
誰?
聞いたことない声…
それに、"わおん"じゃなくて"わのん"だし!!!
おばあちゃんと同じ間違いしないでよね!!!