ラッキーナンバー
 


「…わのんによく似合う
おばあちゃんに似て、美人だからね…」



おばあちゃん…

名前、あってる!!!



「ありがとう」



私はしばらくそのかんざしをながめてから、おだんごにした頭に刺した。



「似合うかな?」

「あらーっ可愛いじゃないの」

「うん」



お母さんとおばあちゃんにほめられて、上機嫌でいると

私の携帯が鳴った。

この前アドレスと番号交換したから
きっと、くるめくんかな!

そう思って画面を見ると、そこには"非通知"の文字



「誰だろ?」



誰からかと疑問に思いながら通話ボタンを押した。



「もしもし?」

『………………』



聞いてみても、返事はない



「もしもーし!」

『………………』



イタズラ電話かと思って切ろうとすると、電話から小さく声が聞こえてきた。



「もしも『……坂下…わおんさん?』

「はい?」



誰?

聞いたことない声…

それに、"わおん"じゃなくて"わのん"だし!!!

おばあちゃんと同じ間違いしないでよね!!!



< 65 / 212 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop