ラッキーナンバー
「つーかマジで、そんな女知らねーんだけど」
「知らないわけがないだろ!だって史奈はいつもいつもお前のことをカッコイイカッコイイって…」
「そりゃあ有名だしカッコイイからなぁ、俺」
キッパリと言い切る志築くん
その姿があまりにも堂々としていて、もうむかつくを通り越して、突っ込む気も失せた
「もう許せねぇ…」
だけど先輩はその態度が気に入らなかったらしく、拳をぎゅっと握りしめた。
「待ってっ!」
その声と共に、ぱたぱたと足音を立てて走ってくる女の子が見えた。
「史奈!!!」
「「え」」
まさかの、先輩の彼女登場
「私…確かに志築くんのことは"かっこいい"って言ったけど…"好き"なんて一言も言ってないじゃん!」
「でっ、でも史奈…
あんなカッコイイ男の子といつも一緒にいられるQUEENの子がうらやましいって…」
いや、いつも一緒にはいないですけど
ってかいたくもないですけど
「確かにうらやましいとは思うけど、でも志築くんは私にとって芸能人みたいな存在で、カッコイイとは思うけど好きではないの」