ラッキーナンバー
なかなか立ち上がる気配のない志築くんに、若干不安になる。
「まさか、今度はマジ?」
「……やべー…頭ガンガンする……っ」
顔を歪める志築くんに、今度はやっぱり本当なんだと思った。
「あーもう、とりあえず寝室行くよ」
志築くんの片手を取り、自分の肩にかける
「立てる?体重、かけてもいーから」
そう言って無理矢理志築くんを立たせて寝室まで運ぶ。
トスンと志築くんをベッドの上に座らせると、ふぅと一息ついた。
「はい、寝てっ!大人しく寝てないからこーゆーことになんの!!ゲームしばらく禁止!!!」
勢いよく布団をかけて、志築くんを寝かせた。
「………悪い…コホッ」
えっ…と…
今のは、聞き間違いじゃ…ないよね?
「あの志築くんが謝るなんて!奇跡としかありえないよ神様!!」
私が天井に向かってそう叫んでも、何のリアクションも無い。
あー、一応弱ってるんだ、志築くん