夜空を見上げる君は些細な願いを星に呟く
「どうしよう…」

澪が言っていたテストが返ってきた。

なんと私は28点。

見事に赤点である。

「赤点の人はー、今日から、えーっと1週間?補習なー。で、追試だぞー。」

嫌に語尾を伸ばし話すのは見た目からして教師という仕事がだるいと言っているような数学教師である。

いつも数学だけ赤点をとってしまう私。

どうしよう…

ピリリリリリリリ

そんなとき、携帯が鳴った。

全ての目が私を捉える。

「おいおい、携帯は校内では電源切っとけって言ってるだろー?没収だ没収ー。」

体幹が定まっていないよなよなした歩き方で私の席へ来、ひょいと携帯をとる。

「あぁ。先生返してよ。」

必死に取り返そうとするが努力も虚しく私の手は宙を舞う。

取られる間際見えたさっきの通知はアニメ化へ向けた会議の日程についてだった。

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