俺の彼女が一番可愛い!
* * * * *
凛玖は店を後にして、帰路につく。ため息が白く吐き出された。
「…連絡、しよっかな。」
握りしめたスマートフォンを見つめ、そっとアプリを起動する。
『理真さん、お疲れ様です。まだ、起きてますか?』
健人のように敬語はまだはずせない。そもそも昨日ラインをしたのが初めてだ。昨日はそれこそ、よろしくお願いします程度が限界だった。
送信してすぐに震えたスマートフォン。相手はもちろん、理真だった。
『岡田くんもお疲れ様!起きてるよ~!どうしたの?』
凛玖はそっと、通話アイコンを押した。
「岡田くん!?」
「…理真さん。こんばんは。」
「こんばんは。…びっくりしたよ。どうかしたの?」
理真と電話するのはこれが初めてだ。耳元にダイレクトに響く理真の声に、耳が熱くなる。
「…理真さん、何してるかなって。」
「え?」
「…迷惑、でしたか?」
驚いた声に怯んでしまう。迷惑だったのならばすぐに切りたいレベルで後悔が心の中で走っていく。
「え!?ぜ、全然!迷惑じゃないよ!び、びっくりしたの。それに、電話…初めて、だし。」
少し小さくなった最後の声に、胸の奥がきゅうっと苦しくなる。余計に会いたくなって、切ない。
「…今日も帰り遅かったんですか?」
「ううん!今日はね、いつもより早かったよ。」
「でもこんな時間まで起きてるじゃないですか。」
「それは…ちょっと今、ハマってる漫画があって…それを読んでたらこんな時間に…。」
「はは、可愛いですね、理真さん。」
「!!」
声にならない声が聞こえた気がして、凛玖の口元が緩んだ。
「明日は会えますか?」
「岡田くんは明日何時にいるの?朝?」
「明日は夕方からです。」
「じゃあ帰りに寄れるように…ピッチ上げて仕事するね。」
「はい。待ってます。でもあんまり無理しないでください。」
「ありがとう。でも、寄りたいから頑張るよ。」
さらりと言われた『寄りたい』の一言が、胸を高鳴らせる。
凛玖は店を後にして、帰路につく。ため息が白く吐き出された。
「…連絡、しよっかな。」
握りしめたスマートフォンを見つめ、そっとアプリを起動する。
『理真さん、お疲れ様です。まだ、起きてますか?』
健人のように敬語はまだはずせない。そもそも昨日ラインをしたのが初めてだ。昨日はそれこそ、よろしくお願いします程度が限界だった。
送信してすぐに震えたスマートフォン。相手はもちろん、理真だった。
『岡田くんもお疲れ様!起きてるよ~!どうしたの?』
凛玖はそっと、通話アイコンを押した。
「岡田くん!?」
「…理真さん。こんばんは。」
「こんばんは。…びっくりしたよ。どうかしたの?」
理真と電話するのはこれが初めてだ。耳元にダイレクトに響く理真の声に、耳が熱くなる。
「…理真さん、何してるかなって。」
「え?」
「…迷惑、でしたか?」
驚いた声に怯んでしまう。迷惑だったのならばすぐに切りたいレベルで後悔が心の中で走っていく。
「え!?ぜ、全然!迷惑じゃないよ!び、びっくりしたの。それに、電話…初めて、だし。」
少し小さくなった最後の声に、胸の奥がきゅうっと苦しくなる。余計に会いたくなって、切ない。
「…今日も帰り遅かったんですか?」
「ううん!今日はね、いつもより早かったよ。」
「でもこんな時間まで起きてるじゃないですか。」
「それは…ちょっと今、ハマってる漫画があって…それを読んでたらこんな時間に…。」
「はは、可愛いですね、理真さん。」
「!!」
声にならない声が聞こえた気がして、凛玖の口元が緩んだ。
「明日は会えますか?」
「岡田くんは明日何時にいるの?朝?」
「明日は夕方からです。」
「じゃあ帰りに寄れるように…ピッチ上げて仕事するね。」
「はい。待ってます。でもあんまり無理しないでください。」
「ありがとう。でも、寄りたいから頑張るよ。」
さらりと言われた『寄りたい』の一言が、胸を高鳴らせる。