俺の彼女が一番可愛い!
* * *
「静かだと思ったら…。」
「疲れたんだね。」
運転手は凛玖。助手席は健人。後ろに眠るは、二人の大事なお姫様。二人でもたれかかりながら、丁度良い感じに姿勢を保っている。
「…隠し撮りしたら怒られるかな?」
「俺が許すから撮って。んで送って。音鳴んないようにスピーカーのとこ押さえて。」
「了解です!」
小さく音が鳴る。しかしお疲れモードの二人はすやすやと寝息を立てたままだ。
「個人写真もいる?」
「頼むわ。」
「任せて。」
もう2枚写真を撮り終わると、健人はすかさず凛玖に2枚、送信した。
「サンキュ。」
「いえいえ。だって可愛いもんね。」
「ほんと。」
「多分ね、今俺たち、同じこと思ってると思う。」
「言ってみ?」
「俺の彼女が一番可愛い。」
「大正解。」
「でしょ?」
健人はラジオのボリュームを下げる。
「なんでこんな可愛いんだろうね…。」
「わかる…。手とか握られた日にはさ…。」
「あーめちゃくちゃわかる。いきなり握られるとびっくりするよね?」
「理真さんから握ってくるとかあんまりないから、…握りたいのは自分だけかなとも思ってたし。」
「…それ、すごくわかる。だからこそ嬉しいんだよね。綾乃ちゃんから握ってくれると。」
「それ。」
彼女につりあう自分になりたくて、悩んで頑張って、上手くいったりいかなかったり。それでも、彼女が選んでくれた自分だからと少し自信をつけてみたりもして。それを日々繰り返して、進んでいく。
「…ちょっと自信がついた気がする。」
「うん。」
「え、咲州はもう充分ちゃんと彼氏じゃん。」
「そんなことないよ。でも、俺も今日はちょっと自信ついたな。」
「ま、まだまだ頑張るけど。」
「うん。俺も頑張る。」
頑張りすぎてしまう彼女が、自分の前では安らげるように。明日も笑ってくれるように。
「…とりあえず。」
「ん?」
「寝顔ちゃんと見たいから次のサービスエリアで交代して。」
「もちろん。」
*fin*
「静かだと思ったら…。」
「疲れたんだね。」
運転手は凛玖。助手席は健人。後ろに眠るは、二人の大事なお姫様。二人でもたれかかりながら、丁度良い感じに姿勢を保っている。
「…隠し撮りしたら怒られるかな?」
「俺が許すから撮って。んで送って。音鳴んないようにスピーカーのとこ押さえて。」
「了解です!」
小さく音が鳴る。しかしお疲れモードの二人はすやすやと寝息を立てたままだ。
「個人写真もいる?」
「頼むわ。」
「任せて。」
もう2枚写真を撮り終わると、健人はすかさず凛玖に2枚、送信した。
「サンキュ。」
「いえいえ。だって可愛いもんね。」
「ほんと。」
「多分ね、今俺たち、同じこと思ってると思う。」
「言ってみ?」
「俺の彼女が一番可愛い。」
「大正解。」
「でしょ?」
健人はラジオのボリュームを下げる。
「なんでこんな可愛いんだろうね…。」
「わかる…。手とか握られた日にはさ…。」
「あーめちゃくちゃわかる。いきなり握られるとびっくりするよね?」
「理真さんから握ってくるとかあんまりないから、…握りたいのは自分だけかなとも思ってたし。」
「…それ、すごくわかる。だからこそ嬉しいんだよね。綾乃ちゃんから握ってくれると。」
「それ。」
彼女につりあう自分になりたくて、悩んで頑張って、上手くいったりいかなかったり。それでも、彼女が選んでくれた自分だからと少し自信をつけてみたりもして。それを日々繰り返して、進んでいく。
「…ちょっと自信がついた気がする。」
「うん。」
「え、咲州はもう充分ちゃんと彼氏じゃん。」
「そんなことないよ。でも、俺も今日はちょっと自信ついたな。」
「ま、まだまだ頑張るけど。」
「うん。俺も頑張る。」
頑張りすぎてしまう彼女が、自分の前では安らげるように。明日も笑ってくれるように。
「…とりあえず。」
「ん?」
「寝顔ちゃんと見たいから次のサービスエリアで交代して。」
「もちろん。」
*fin*