あたしの夢~叶えるまでの物語~
春菜side



「さっ!食べよ!」

その言葉を合図に頑張って一口食べてみる…。


でも次の瞬間…




「ヴゥ……。」口に手を当ててもぉそれは必死よ!



「え?大丈夫?」


そう言って涼くんは優しくあたしの口元にお弁当が入っていた袋を当ててくれた…。


そして「大丈夫、大丈夫」そう言って背中をさすってくれた。



「ましになった?なに?今日体調悪かったの?」


「いや…」



「ん?なんかあった?」


「え?」






まさか聞かれるなんて思ってもなかった…






「なんかあったら俺のこと頼んな?
って頼りないか?」


「そんなこと…」


「俺には言えないことなの?」

「え。?」


あたしは限界なんだ…。




もぉ我慢なんてできない…。





勇気を振り絞ることにした…ここは誰にも見られてない…。







あたしはケータイを開き今までのことを打ち込んだ…










あたし実は真凛さんにいじめられてて…。
嘘だって思われるかもしれないですし、あたしも真凛さんの気持ちわかるから言いたくはないけど…。
真凛さん涼くんのファンだそうです…あたしと同じ…でも真凛さんは涼くんのこと本気で好きだって…。だからあたしが涼くんと話したりするのか気にくわないみたいで…。あたしどれだけ頑張ってももぉご飯食べれなくてすぐ戻しちゃうんです…。病院にはちゃんといってます。でも治んないし…最近なにしにいきてて、何しに仕事してんるだろう?自分はこんなことがしたかったのか?とかすごく考えちゃって。考えれば考えるほどどーしていいか分からなくなって…。最近ナイフやカッター光るもの見るとすごく綺麗だなーって思うんです…手を切れば綺麗な血が流れる、あー。あたし生きてるんだ…。って。
先生にはダメだって言われるけど辞めれなくてだってそれするとスッキリするし、あたしは生きてるんだなーって思えるから。






こんなあたしのことファンとしても人としても見損ないましたよね?















「そんなことないよ?」



「え?」


「なんとなく少し気づいてた…なのに気づかないふりしてた…俺もごめん。」


「え?」





涼くんはそっとあたしを抱きしめて耳元で言った
「ごめんな?ちゃんと俺が守るから、俺のことこんなに尊敬してくるて応援してくれてるこんな可愛い子にこんな思いさせてごめん…。何かあったらちゃんと言って?でゆっくり一緒に直していこう?な?」





その言葉はスッとあたしの心に入ってきた…。





そっとあたしは涙を流して頷いた。




「俺もあんまり食欲なくてさ?笑
今日の夜電話するな?ちゃんと出ろよ!」


「はい」










あの時友香が欲しかった言葉はこれなんだ…一緒に。それだけを言えばよかったんだ…後悔なんてしても意味ないけど…。















気づいたよ?友香のほんとの気持ち…そして真凛さんの気持ちも…。


あたしばっかりワガママでごめんなさい…。





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