あたしの夢~叶えるまでの物語~
あれからどれだけたっただろう。
あたしの周りにはあたしの大好きなアイドルが居る。
本当にここにいてもいいのか?そう聞きたくなるほど夢のような時間。
あたしは
「大丈夫です、帰ります!」そういう度にまだダメだと言われる。
何かよくわからないけど……。
この人は悪い人じゃないってのは分かる。
でもずっとここにいる訳にも行かない……ましてや
真凜さんと悠くんが知り合いなら余計に迷惑をかけられない。
「あの……」
そう思った時。
「真凜になにかされてない?」
「え?」
「あいつ僕の親父の部下なの。
あいつすげーわがままで自分の思う通りにならないと気が済まない性格で、僕の幼なじみなんだ。」
「え?」
衝撃なことばかり。
「あいつ田口のこと好きなの。それは知ってるか。
まぁ、相手の場合本気なんだけどね?
僕何回も言ったんだけどなー?」
「あたしもその気持ちは分かりますから。
何も言えません。あたしもファンだから。」
「ほんとに何もされてない?」
されてないなんていえば嘘になる。
けど言う訳にもいかない。
だって真凜さんってわがままなだけなんだよね?
ほんとは涼くんに振り向いて欲しいだけなんだよね?だから。あたしが気に食わないんだよね?
だったら何も悪くない。
あたしだって同じように思うはずだから。
「ね?春菜ちゃん??
我慢しなくていいんだよ?嫌なら嫌だってハッキリ……」
「大丈夫です。
あたしが悪いから」
「そんなこと。」
とりあえずこの話はやめよう。
そう思った時。
ガチャ。
ドアが開いた