雨の後は、きっと虹がかかる
この時は仮面を被ってでも私のところに来てくれるかと思った。
でも、コートにいる人も、ギャラリーも冷めた目つきで見ていた。
私が点数を決めることがいけないの?
その後は何も言われなかったけれど、冷たい視線ばかりが突き刺さった。
「星野さん!」
「ほら!ちゃんと取ってよ!」
「星野さーん!」
「あんな所までボール行っちゃったから取ってきてよ」
「アハハ!馬鹿じゃないの!」
「キャッチしてよー!」
「ちゃんと走りなよ!」
チームの人は私にしかボールを渡さない。
もうヘトヘトだ。
こんな状態でゴールなんて入る訳がない。
外したら外したで思いっきり罵倒される。
そしてボールを投げつける。
さっきも顔に当たってしまった。
痛くはないけれど、その後の傷を考えるとつらい。