雨の後は、きっと虹がかかる


いじめが始まって数日が過ぎた。


最初は遠慮がちだったクラスの人達も、昨日から本格的に加勢してきた。


今日の朝もすごかった。


まず、下駄箱で靴を履き変えようとしたら、上履きがびしょびしょになっていた。


どうしようかと思ってその場に突っ立っていると、思いっきり突き飛ばされた。


「おはよ、星野さん。邪魔。

朝から気分が悪い。」


「……これ、上村さんがやったの?」


「何これ!誰がこんな酷いことを?」


聞こえなかったの?


もう少し大きな声で言ってみる。


「……上村さん、やったの?」


「なんであたしが疑われるのー?」


「一番、やりそうだから。」


「……ひっどーい!それって、濡れ衣って言うんだよ?

みんなに言っちゃおうっと!」


教室に行くと、私は人に罪をなすりつけるようなやつという印象が付いていた。


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