雨の後は、きっと虹がかかる
悔しくて、何か一言でも言うと泣きそうだったから何も言えなかった。
「………」
「お弁当、あるんじゃないの?」
取り巻きがくすくす笑う。
「もしかしてお弁当、食べられないほど汚かったの?
やっだー。腐った物ばっかり入れて来て!」
……腐った物なんて、何一つ入れていない。
少なくとも、あんた達の心より綺麗なものを入れている。
ぐっと唇を噛んで耐えた。
ちょうど予鈴が鳴って、結局この日の昼食は取れなかった。
……家まで我慢しよう。
「邪魔。」
机の前に突っ立っていると、お腹を肘打ちされた。
「………っ」
肘打ちの痛みと共に、いろんな痛みが一気に押し寄せてきた。