雨の後は、きっと虹がかかる


顔がかあっと熱くなる。


「やっぱりそうだ。」


愛華がうんうんと1人で納得している。


栞もそのあとすぐに何か分かったらしい。


「うん、その気持ちは大事にした方がいいよ。」


栞が笑って言う。


「……愛華と栞は、こんな感じの気持ち、体験したことある?」


「んー、あたしは結構早かったよ。」


栞がいつ?と食いつく。


「えーっと、小4くらいだったと思う。

なんか、一緒に遊んでいたら、格好よく見えた瞬間があって、そこからかな。」


愛華の頬がうっすらと赤い。


「栞は?」


「わたしは中1かな。

同じ小学校の人だったんだけど、制服を着た時にすごく似合っていて、好きになった。」


話した後に頬を抑えて、きゃー!なんて叫んでいる。

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