雨の後は、きっと虹がかかる
「あ、陽。
今弱気なこと考えていたでしょ?」
「……だって、私、好きになったところで勝ち目なんてないよ。
雪村くんに似合う子なんて、私じゃない。
学校にはずっと可愛い子がたくさんいるから……」
その時、2人が揃ってため息をついた。
「……あのねえ、陽。
もっと自信持ちなよ。
陽の容姿は整っているんだよ?」
愛華が諭すように言う。
「そうそう。
わたし達なんてメイクとかで作り上げているのに、陽はナチュラルメイクでもう十分なほどの見た目なんだよ?」
「陽が自信持たなかったらあたし達、どうすればいいの?」
栞がその言葉に受けたのか、大笑いした。
つられて愛華も笑い出す。