雨の後は、きっと虹がかかる


「……ありがとう、私を生かしてくれて。」


素直に言葉がこぼれる。


涙も止まらない。


今日の私は何だか変だ。


「私、……好き。

……雪村くんが、大好きで……大好きでしょうがない。」


突然、雪村くんの体が硬直した。


驚くに決まっているか。


いきなり好きだって言うから。


雪村くんがゆっくりと体を引きはがす。


「……まじで……。

……先に言われた。」


……え?


「うわー俺、だっせ。

言おうと思ったのに!」


……気持ち悪がられた?


「……俺、星野のこと、ずっと好きだったんだよ。」


……は?


言っていることが飲み込めない。


ただ頭の中をぐるぐる好きという言葉が巡るだけ。


……何が、起きている?


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