雨の後は、きっと虹がかかる
「……続いての競技は、1500m走です。
各クラス、選び抜かれた精鋭達が集まっています!」
音楽と共に、走者が入場する。
次々にレーンの番号と名前が呼ばれ、ついにスタートになった。
「……位置について。よーい……ドン!」
一斉に駆け出した。
……うん、足が軽い。
なんか、調子いいかもしれない。
いける。飛んでいける。
そこで調子に乗ったのが悪かったのだと思う。
1周300mのグラウンドを5周するこのレースは、景色がどこまで行っても同じことが手伝って、次第にだるくなってくる。
……疲れた。腕が重い。
それでも、ゴールはしたいと思って最後の1周をダッシュした。