雨の後は、きっと虹がかかる
……いい気になんな?
どういうことなのか全く分からなくて、家に帰ってきた今も考え続けている。
洗濯物を畳みながらその言葉を頭の中で反芻してみる。
それでも分からない。
身に覚えがないということは、私が無意識のうちにしていたことに怒っているのか。
「考えるのやめよ。」
ぼそっと呟いたはずなのに、思ったよりも響いた。
誰もいないことを久々に実感した。
仏壇を見ると、お父さんとお母さんの笑顔の遺影があった。
……相談なんて出来ないし。
そもそも私は笑ったり泣いたりしていい人間じゃない。
いじめが始まった時、私は直感的に天罰だと思った。
親殺しの罰と思って受け入れた。
だから、私には人の気持ちを詮索する権利なんてない。