雨の後は、きっと虹がかかる


ホームルームが終わり、騒がしくなった教室にドスの効いた声が響いた。


「星野さん、何してくれたんだよ。」


背中を冷や汗が伝った。


背中どころじゃない。全身に変な汗をかいている。


「あんたのさっきの連絡のおかげでアイツにバレるとこだったじゃん。

どうしてくれるの?」


先生の前では「先生」と呼ぶのに、いなくなった途端に「アイツ」。


怖くなくなりそうなことを考えても震えが止まらない。


「……っ……はっ……」


やばい。ばれる。


必死で頭の中を巡らせて、考える。


「本当に得意だよね、黙るの。

あたしがせっかくあんたが喋んの待っててやってんのに。」


話せるなら話したい。


でも、声が出せない。


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