雨の後は、きっと虹がかかる
……殺す価値すら、ない?
そうだよね。私みたいなやつを殺しても、上村さんが馬鹿を見るだけ。
私が同情を向けられて、上村さんは世間からの冷たい目線を集めることになる。
さすが、彼女は優秀だ。
自分が馬鹿すぎて、笑えてくる。
私、本当に誰からも必要とされていないんだな。
興味すら持たれない。
「……何笑ってんだよ、気持ち悪い。」
そう言い残して、彼女は取り巻きを引き連れて帰っていった。
それを合図にクラスの人達も、ぞろぞろと教室から出ていった。
「……帰ろうぜ。」
「カラオケ行きてー」
「眠ーい」
「プリ撮ろうよー」
「いいね!」
一気に日常が戻った。