雨の後は、きっと虹がかかる


そこには、2人が横たわっていた。


「……お父さん、お母さん?

起きないの?

起きてよ、いつもみたいに……」


肩を揺すったけれど、何も反応してくれない。


そこでお父さんとお母さんは、死んだと認めた。


「……ごめん、ごめんなさい……」


「……陽ちゃんは、悪くない……」


「……全部、私が悪いんです……」


私だけ、ずるいね。


私がどれだけわがままで傲慢で、自己中心的だったかが分かった。


……私が死ねばよかった。


罪は償えるなんて綺麗事だ。


そんなの、自分が直接手を加えていないから言えるんだ。


償っても償っても、私のやったことは消えないし、許してもらえない。


まさに生き地獄。


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